私はずっと前から“自分って何? 自分が本当にやりたい事って?” と疑問に思っていました。
だから心理学やセラピーに興味があり、様々な書籍や雑誌の記事を読んで
「受けてみたい」とは思いながらも、今一つきっかけが無く、乏しい知識で一人考えてばっかりいました。
ずっと興味があったのに受けようと思わなかったのは、自分の心や気持ちを理屈で考えてばかりいたし、
私自身の準備が出来ていなかったこともあったのでしょう。
でもここ数年、仕事も人間関係も行き詰り、もうどうする事も出来なくなってしまいました。
だからずっと心の中で引っ掛かっていたヒプノセラピーを「話だけでも聞いてみよう」と電話したのがきっかけでした。
「どんなことをするのか?」 「費用は?」 「時間は?」 思いつく理由を探して色々なことを質問していると
「電話で話を聞いていても、いつまでも本当の答え何て分からないですよ。 今までもそうやって来たんでしょう?」
正しくその通りでした。
今までずっと一人で考えていたし、見るもの聞くものすべて頭で考えるための材料にするだけで
自分で行動して体験したことなんてほとんど無い。
毎日、毎日、仕事と決まりきった一人っきりの生活ばっかり。
その代りに頭の中で「ああでも無い・・・こうでも無い」って難しいことを一生懸命想像しているだけ・・・
そんな自分にうんざりして、もう誰から見ても限界だったのでしょう。
次の日、気持ちは「嫌だ!」と思っているけれど、まずは受けてみることにしました。
・・・・「受けるって、何を? 良く分からない???」・・・・ とりあえず予約を。?
当日、初めて先生に伺うと何てこと無い普通の人。
事前に想像してたセラピストっていうイメージとはほど遠い感じで (すみません、勝手にイメージ膨らましてました。)
心の中で「こう言おうか? ああ言おうか?」と考えていたものが全然当てはまらない。
「今、心が感じていることを話してみて・・・。」 と言われ、今までの事、考えて来た事、
セラピーやボディーワークに興味があった事、考えていはいたけれど
実行出来なかったこと、色々なことを話してゆきました。
「話してみて」と言われてその時は困ってしまったけれど、
一つ一つ話し始めてゆくと、今まで一人で思ってたことが次々と溢れてきて止まらない。
何年も前の事、ずっと前のもう忘れていた事・・・
話してゆくと段々胸が痛くなるし喉が震えてくる。
泣きそうになるけど、泣けない。 でもそのどっちの気持ちも必死に抑えている ?
目の前にいるのは男のセラピスト、その男の前でそんな自分を見られる、
冗談じゃない。もう帰りたい。。
でもその時、先生が「悲しい。 こんなところ見られたく無かった。 怖かった・・・ 恥ずかしい。
でもね、今はそれでいいんだよ。」と言われました。
もう、悲しいのか、恥ずかしいのか、何を感じているのか、
色々な気持ちが一緒に混ざり合って出るのは溜息と鼻水ばっかり・・・
不思議に涙だけは全然出なくってそれが又更にもどかしくってそんな自分に腹が立ってくる。
狭い所に閉じ込められている様な窮屈で複雑な気持ちが溢れてきて、誰かに助けてほしい。
「助けてほしい・・・?」 そんな気持ち、今まで考えたことも無かった。
この時初めて思った。 「助けてほしい。」
でも本当はずっと思っていたのかもしれない。
少し落ち着いて、またしばらく話したけれど、何を話したのか今となっては良く覚えて無いし、
ここ数年の事、10代の頃の色々な事・・・ 話の内容なんてもうどうでもいいことです。
ただ先生が私の話しに後から着いて来る様に聞いてくれた事は覚えている。
それで十分でした・・・
気が付くともう時間が一杯、どうしようかと思っていると此処でのセラピーの説明をされて
「ヒプノもいいけど今あなたは自分の本当の気持ちと出会ってゆく浄化の時期ですから、
顔と体からほぐれるとずっと楽で早いですよ。」と言われました。
どうするか迷ったけど、 「顔をほぐすのはちょっと痛いけれど。」 と聞き、何故か次回受けることにしました。
セラピールームを出ても自分の気持ちが揺れ動いているのがわかる。
それがけっして嫌なんじゃないけれど、今までも自分の中にこんな気持ちがあった。
あるのに感じていなかった・・・?
今までは溜まる一方だった上に溢れそうな事に気付かなかった。
でも、この時さっきまでとは何かが確実に違っていました。
溢れそうなものに排水口が出来たっていう感じ・・・
その日からの1週間、気持ちが揺れ動いてどうしようもなかった。
「色々な気持ちが出てくるかも知れないけれど、気付かない様にしていた過去の感情だから
押さえないで流してあげなさい。 どうしても一人で処理できない時は何時でも電話してください。」 と言われていたので
1度だけ電話をしてアドバイスされ、その指示通りにしたら随分楽になりました。
2回目は顔をほぐすフェイシャルウェルネスというセラピー。
まず 「鏡に向かって色々な表情をして自分の顔を見て。」 と言われる。
怒った顔は確かに怒った顔に見える。けど他は笑った顔も悲しい顔も甘える顔?ってのも全部同じ、
自分では一生懸命その気持ちになったつもりだし、オーバーにしてるのに、
どの顔も威圧的で悲壮感に満ちて目付きが悪い、眉間にシワが寄って口元は笑いながらガン付けてる様な表情。
私は男だから、普段鏡なんて見なかったけど、自分がこんな表情してたなんて気分が悪くなってくるし、
人はどう見ていたのかと思うと。。。
「それがあなたが身を守るために付けて来た感情の鎧、偽りの自己だったんですよ。」 と言われ、
「心理学なんかで言うペルソナとかですか?」 と聞くと先生は黙ってうなづきました。
横になって背中をマッサージ。
次に仰向けになって肩と首をほぐしてもらい、頭を揉まれる。
とっても気持ち良くって眠ってしまいそうなところで顔にオイルを塗ってマッサージ。
(エステなんて行く訳も無いので、顔をマッサージされるってこんなに気持ちいいって初めて知りました。)
でもその次の痛みにはちょっと驚きました。
顎や頬、そして口の周りを押されるとビリビリする痛み、
それほど強く押してる様には見えないけど、顎の奥がジーンと痺れる様になって、
でもそのまましばらく押されていると徐々に痛みが引いてゆく ?
鼻の横をほぐされると口や鼻の周りの筋肉がピリピリ言いながら
ゆっくりと開いてゆく(溶ける?)のが分かる。 けど痛い!いや、居た気持ち良い?
その内ふと鼻の通りが良くなって息をするのが楽になった。と思ったら目の周り。
目の下を押されていたらなぜか涙が溢れ出てくる。
初めは痛くって涙が出ていると思ったけど、
そのうち胸がキューンと痛くなってきて急に悲しさが込み上げてくる。
今までの色々な事が走馬灯の様に次から次へと浮かんでは消えてゆく・・・
何でこうなったのか? でも浮かんでくる色々な場面、
その気持ちは確かにその時その時に感じていた自分自身だった。
でも今まではただの記憶でしかなくって、丁度博物館や水族館でガラスごしに見ている記憶みたいなものだった。
それがこうして先生の手で押されていると、まるでもう一度体験しているかのようなリアルな感覚・・・
「少し休みましょう・・・」 と言われてホッとしていてもゆっくりと涙が溢れてくる。
その間も意識は半分 “ここ” に居るんだけど、もう半分は自分の記憶の中、いや、
中というよりも色々な記憶がフッと現われては消えてゆくのを意識の隅で感じている様な、
今まで味わった事の無い感覚。
さっきのことを話すと
「それは筋肉の中に押しやっていた過去の感情エネルギーが出てゆくのが見えているんです。」 という説明。。。
5分ほどして再開。
眉間や目の上のところを押されると他のところとはまったく違った痛み、
頭の中がジーンとして思わず額に力が入ってしまう。
「これ以上強く押さないから。 その気持ちを怖がったり嫌ったりしないで、そのときの自分を見てあげて。」 と言われ、
意識的に力を抜くと、 ふと怖い。
いや、 “怖い” という気持ちが溢れてくる。
そう。怖い。凄く怖い。 でも何で? 何が怖い?
「息を放して。」と言われてゆっくり深呼吸していると、さっき「怖い」と感じていたのが今は「怖かった」と感じている。
何これ?
最後に額をぎゅ〜っと伸ばされてゆく。 これは気持ちいい。
時代劇の役者が 「カツラって鉄板が入っていてしばらく着けっ放しでいると痛いんですよー」
って話してるのをTVで見たことあるけど、それを何枚も脱がされてゆく様な感じ。
先生は「このまま頭の中を休めて。 しばらく自分の体と一緒に居て。」と言って、手で頭を柔らかく包まれる。
体の中が何だかがピリピリ、ジンジンしているけど、それが段々遠く静かになってゆく。
先生はただ頭を手で包んでいて何にもしていないのに頭が気持ちよくジワ〜となって体中の力がどんどん抜けてゆく。
何とも言えない安心感というか?
頭の中に安心感があるってゆうか、それがただ気持ちいい。
先生が足元に行って、足首の下に手を入れて踵を包まれる。
もうこのかかとの感覚って!
暖かくって、“安心” 「かかとが気持ち良い!」 こんな感覚は生まれて初めて。
全身の力がどんどん抜けて手足がピクピクしたり、体の中で何かがフッと外れる様な感じ。
それは変なものや嫌な感じっていうものではなく、
自分の中のずっと底から泡が浮かんではプチッ プチッっとはじけて消えていくのを
空っぽの頭がただ ボーーーッ っと眺めているような不思議な感覚。
この辺りで眠ったらしく、ふっと目を覚ますと「じゃ、ゆっくり起きて。」と言われて終わりました。
起き上がってまず驚いたのが視界! 色がハッキリと見える!
天井も壁も、あらゆる色が鮮やかに見える ???
自分の顔なのに自分じゃ無い様な・・・
頭の前に “顔” っていうものが付いている感じがハッキリ分かる。
顔が膨らんだ様な、膨張した様な、変な感覚 ???
でも鏡を見ても特に変なところは無い。
それどころか目がパッチリ大きくなった様な気がする ???
かえってこれが恥ずかしい〜!
で、「恥ずかしい〜」って感じると、本当に恥ずかしそうな表情になる!
自分の顔が!! 恥ずかしがってる!
これを見た瞬間は、もう更に恥ずかしい!
色のことを言うと「ええ。人はありのままの現実って以外に見てなかったんですよ。」との答え。
最後に「今日は変な違和感が有るかもしれないけど、2日ほどでスッキリ引き締まった顔になってきますから。」
と告げられ、自分でケアする方法を聞いて終わりました。
*終わってみて・・・
この日は家に帰ってからも顔の力が抜けてボ〜っとしっぱなしでした。
何か考えても、そんな自分の考えをとっても冷静な自分が意識していて、余計な考えが浮かんでこない。。。。
今まで色々な人に 「あなたは難しいこと考えすぎなんだよ。」って何度も言われたことがあった。
でもそんな事言われても何が考えすぎなのか全然分かんなかった。
けれど、こうしてみると今までの自分がどれほど理屈っぽくって、
自分の考えにしがみ付いていたのかが良く分かる。
気のせいかな〜と思って何度も鏡を見たけど確かに顔全体の印象が変わった。 特に目つき!
*以前の私・・・
10年ぐらい前から写真に写った自分が物凄く怖い顔をしているのに驚いた。それが凄く嫌だった。
特に免許証の写真は更新のたびに 「明るく柔らかい笑顔で!」と意識して微笑んだつもりなのに、
出来上がった免許はどう見ても “目付きの悪いヤクザ者が下から睨みつけている” 様な写真ばっかり・・・
そんな免許証が三回更新する間続いていた。
女性と話してる時も自分では気分良くしてるのに 「怒ってるの?」 とか
「何でそんな顔してるの?」とか言われてもの凄く落ち込んだことが何度もあった。
その度に「何で?」って驚いたし、「そんなつもり全然無い!」 「何で僕を怖がるの」って内心泣きたかった。
いや、心の中ではいつも泣いていた・・・
これ以上嫌われたら?と思って、それが怖くって不自然におどけたり、笑わせようとオヤジギャグ言ったり、
人前では物分りのいい自分を演じたり、優しい自分を演じたり・・・
いつの間にか話さないように成っていた。
人の家のパーティーに呼ばれた事が有った。
普通にしてればいいのに、普通って分らなくなっていた。
居場所が無くって一生懸命掃除や皿洗いしてた事が有った。
「こんな風に片付けものしてくれる男性っていいわよね〜」何て言われて
「いや〜好きだから〜」何て言ってたけど、
今あのときの自分を思い出すと本当は全然嬉しくなんか無かった。
正直言って逃げ出したかった。
だからここ数年は女性と話をするのが怖くて避けるようにしていたし、
話さなくちゃならない時は無理やり朗らかにしていた。
ああ、確かにこれってペルソナですね。
一人で居るほうがどれほど楽だったか・・・
*変わった事・・・
まず初めに顔をほぐした次の日、
客商売なのでお客様が来店すると「いらっしゃいませ!」と言うけど、
自分のその声が店に響き渡る声になっていることに驚きました。
?? 声の響きが良くなる?
先生に聞いたら「ああ、そうでしょうねー 声帯で発した声が頭全体に共鳴するようになるんです。」との説明。
最初のカウンセリング、そして顔のほぐし、顔はその後のボディーワークと一緒に今まで3回ほど受けました。
その度に自分が変わってゆく。
気付かなかった自分に気付いてゆくと同時に「俺ってこんな奴だったんだ〜」って発見することが多く、
その度に自分を無理に変えようとか、こう見せようとか無理なこと思わなくても「こんな自分でいいんだ!」って思います。
最初に顔をほぐして少しした頃、職場の女性と話していて何だか肩の力を抜いて楽に居られる事に気が付いた。
ある時、その子たちと話していて相手の笑顔を見て自然に笑っている自分に気が付いた。
人の笑顔をこんなに正面から見て自分が素直に笑っているのがこんなに嬉しいものだ何て・・・(少し恥ずかしいけど。)
今まで感情を顔に出さず、“意志が強くて我慢強くないと”と思い込んでいた、
いや、人に対しては、そうゆう奴を内心馬鹿にしていた。
それが私自身をガンジガラメに縛りつけて、それ以外の何にも無かった。
何てこと無い。 心の中で馬鹿にしていたのはそんな無理をしている自分だった。
以前の私からは想像も出来ないくらい職場の女の子達と話しをする様になりました。
ある日、ずっと年下の子に「表情豊かな人って感じいいですね。」って言われた。 嬉しかった。
感じたままのことを話していたら、ずっと年下の20歳の子に「可愛い!」って言われた。
男なのに「可愛い」って、初め凄く抵抗感を感じたし混乱して恥ずかしかった。
でも、その子は好感を持って素直に感じたことを言っただけなんだって分かって、
人としてやっと対等に成れた、というか、受け入れてもらえたと思いました。
そんな自分が涙が出るほど嬉しかった。
いや、今こうしてふり返って見ると、私が人を受け入れていなかったのでしょう。
「自分を受け入れる」ってこういう事なんですね?
今マッサージ代わりに(先生御免なさい!)月に1度ぐらいボディーワークを受けています。
何より気持ちいいし、色々と気付かされる事も多いし、
その度に何かを発見し、少しづつ変わってゆく。
そんな変化が楽しみだから。